洗脳されていたことに気付いたので逃げ出してスローライフすることにします。-元魔王四天王の村娘ライフ-
けどそのくっそ苦いエールのおかげか、私の気分はしごくよろしい。

なんだか頭はふわふわするし、頬はぽかぽかしてる。

初対面のおっちゃんにも臆することなくコミュニケーションが取れるってもんよ!

「いやいや案外その兄さんは照れてるだけかもしれんぜ?若いんだろ~!おっちゃんだったら姉ちゃんみたいなかわいこちゃん独り寝なんざさせねーけどな~!」
「やだわ、おっちゃん!かわいいとかっ」

けどそっか、照れな!
なるほど!

しかし私普通に人間に馴染んでね?
この調子なら独り立ちもあっという間か?

ぐふふ、と私はおっちゃんの背中をバシバシ叩きながらお姉さんの出してくれた蜂蜜酒をぐい飲みした。

「これで最後ね」

お姉さんは何故か苦笑ぎみだ。
だが私は気にしない。
何故ならいいことを思いついたから!

おっちゃんグッジョブである。

上機嫌でぐふふぐふふ、と笑う私の肩を、誰かが掴んだ。振り向くと無表情のイケメンがいた。

おや、クルドクン。
改めて見るとイケメンだな、おま……。
あれ?
ぐるんぐるんする。
無表情だけど、たぶん怒ってるんだろうなぁっていうクルドの顔がぐるんぐるん回ってる。

--知らなかった。
人間ってぐるんぐるん回っちゃうんだ。
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