洗脳されていたことに気付いたので逃げ出してスローライフすることにします。-元魔王四天王の村娘ライフ-

「さっきのお客さんに勧めてたの、例の物件ですよね?」

ほほう、例の!

私は興味津々で『すぴーかー』に耳を寄せる。
口元が緩んで仕方ない。

なんともバッチグーなタイミングである。
さすが私!

クルドを急かして大急ぎで宿に駆け込んだかいがあったというものだ。

「ああ。それが何だ?客の要望に応えて案内しただけだろう」
「ですが……」

少しだけ咎めるような声を上げて、女性が口を噤んだ気配が伝わってきた。
オヤジに睨まれでもしたかな?
いかんよ!『ぱわはら』わ!

「それに他の物件だって案内してるんだ。なんの問題もない」

わずかに気持ち悪い笑い声がした。
うえぇキッモ! 
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