洗脳されていたことに気付いたので逃げ出してスローライフすることにします。-元魔王四天王の村娘ライフ-
「借り手のない不良物件を世間知らずのお嬢さんが借りてくれるかも知れないんだ。まったくありがたい話じゃないか」
「でも」
「だいたいなんだ。怪我でもする危険があるわけでもないだろう?ちょっとおかしな噂があるってだけで。その分賃料だって格安なんだ。それともいちいちここにはこういう噂があるんですとでも説明しろって言うのか。その噂だって大したものでもない。たかが夜な夜な女の声が聞こえるとかだったか?どうせ隣近所の声が聞こえてるんだよ」

はあん、女の声ねぇ?
それって、もしかして?
あれですか。
ゆがつく四文字だったり?

「でも若い女性なんですよ?きっと……」
「いいじゃないか。見ただろ?あの二人組。どうせ金持ちのお嬢さんが庶民の暮らしを体験してみたいとか言って家出してきたんだよ。あの子供はきっと小間使いか何かか。お嬢さんの我が儘につきあわされてるのに違うない。少しばかり怖い思いをすればサッサと家に泣いて帰るに違いない。親御さんからすればむしろ感謝されてもいいくらいじゃないか」
「……」
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