洗脳されていたことに気付いたので逃げ出してスローライフすることにします。-元魔王四天王の村娘ライフ-

「……一人で市にでも行っとくか」  

その様子に一人ごちて、ハッと気づいた。
これってばチャンスではないか!
口うるさいクルドなしに一人で村の中や市を散策できるということ!!

「うしし」

小遣いはたった今手に入れたし。
どうせ夕方には鍵を受け取りに幽◯屋敷に向かうと決まっている。
ここで私が消えても、そこでクルドとは合流ができる。

「ししし」 

私はクルドに気づかれないように少し大回りをしてギルドの出口へと足を忍ばせる。
外へ出ると、清々しい風が私を歓迎してくれているようであった。
 
「さって、どこから行くかな?」

とりあえず適当に歩くか。
そう思って歩き出した、その視界に。

なんとなく見覚えのあるベレー帽が女性と二人歩いているのが見えた。
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