君が笑ってくれるなら、それでいい。〜君のいない世界〜
「ただいまー」

誰もいない家。

言ったって意味のない言葉を言う。

(はぁー)

しょうがないことだってわかってるけど、この寂しさには一生慣れない気がする。

タンタンと上に上がっていくと、

——ゴト。

「ん?」

(今の音…誰かいる?)

音からして私の部屋。

もしかして、もしかしなくてもこれは強盗ではなかろうか。

そっと扉に近ずいて中を見てみると、

「……」

案の定、怪しい人がいた。
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