俺だけ見てろよ~御曹司といきなり新婚生活!?~
それに加えて、彼に勧められて途中で切り替えたコクのある赤ワインが私好みで、飲みすぎたみたい。
「とってもおいしかったです」
「高遠が喜んでくれてよかった」
本当なら家で適当に食べていたはずなのに、思いがけずこんな豪華な食事をごちそうしてもらい、かなりラッキー。
しかも渡会さんと一緒だなんて。
気持ちを弾ませたままレストランを出ようとすると、足元がふらつく。
「大丈夫か?」
「はい」
「はい、ってお前、まっすぐ歩けてないぞ」
彼はそう言いながら私の腰をスッと抱く。
「あっ、ホントに大丈――」
「いいからつかまれ」
私の唇に人差し指を置く渡会さんは、続きを言わせてくれない。
彼が触れた唇がじんじんと熱を帯びてきて、鼓動が速まっていく。
ドキドキしすぎてまともに反論できなくなった私は、素直に体を預け、そのままタクシーに乗り込んだ。
「家はどこ?」
送ってくれるんだ。