海軍提督閣下は男装令嬢にメロメロです!
「そうか!」
 アーサーさんの言う通りで、皮付きのジャガイモでシチューというのも、なかなかオツだった。
「エレン、口元にシチューが付いている」
「ん?」
 わぁっ!?
アーサーさんが止める間もなく、私の口元を横からちょいちょいとぬぐう。
「どれ、取れたな」
「あ、ありがとう」
 私は早口で礼を告げ、恥ずかしまぎれに次の一口を頬張った。
 ……しっかしこりゃ、相当マメじゃなきゃ務まんないなぁ~。
つくづく、船長というのは優しさと気配りがものを言うらしい。そんな大変な職務をそつなく熟すアーサーさんに、私はシチューを頬張りながら感心していた。
「なぁ、悪かったな。初日から当番、代わらせちゃったりしてさ。だけど俺、明日からはちゃんと自分でやるから! 俺のこと、新入りだからって優遇なんてしなくていい。そういうのって、船の風紀を乱すもとだろ?」
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