というわけで、結婚してください!
 尊はおもむろに、鈴の部屋に置いていた、さっき買ったタブレットを取り出した。

 心静かに眺めていると、
「なに見てるんですか?」
と言って、鈴がひょいと覗き込んでくる。

 思わず、逃げそうになったが、堪《こら》えた。

「あ、ぽすだ」

 尊は、ぽすブログを見ていた。

 目の前で可愛く動く鈴を、ぽすと同じものだと思い込もうとしていたのだ。

 こいつ、色気はないが。

 ぽすと同じで、ぎゅーっとしたくなる可愛さだからな。

 所詮は、征の嫁なのに……。

 そう思いながらも、尊は思い出していた。

 初めて鈴を見た、あの日のことを――。






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