というわけで、結婚してください!
 


 食べ終わり、少し話したが、特に次の日の予定もなく。

 ただ、漠然と、九州方面に向かって走ろう、ということになった。

 時計を見、
「もう疲れてるだろ。
 おやすみ」
と言って尊が帰ろうとすると、鈴は立ち上がり、見送ってくれた。

「今日は付き合わせてしまって、すみませんでした、尊さん」

「いや、付き合わせてるのは俺の方だろ。
 俺がお前をさらってきたんだから。

 巻き込んですまん……」

 そのうち返してやる、と続けようと思ったのだが。

 その言葉は上手く出なかった。
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