というわけで、結婚してください!
 半身を起こした鈴は、周囲を見回し、
「あ、尊さん。
 すみません。

 待ってる間に、うっかり寝ちゃって」
と苦笑いしている。

「今、うなされていたようだが」
と問うと、

「ああ、すみません。
 恐ろしい夢を見てしまって……」
と鈴は頬に手をやり言ってくる。

「悪の手先となったぽすが征さんに火の輪くぐりをさせられてる夢を見てたんです」

 どんな悪の手先だ……。

「でも、目が覚めてよかったですっ」
と笑う鈴の顔を見ながら、尊は思っていた。

 離れたくないな、と。

 こんな風に笑う鈴と、ずっと一緒に生きていきたい。

 始まりはどんなでも。

 本当は、この先、ずっと鈴と――。
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