というわけで、結婚してください!
「でも、ホテルでお前が鈴と居るのを見たとき。

 なんだ、こいつ、幸せそうじゃないかと思って、腹が立った。

 お前も大変なんだろうと思ってたのに。

 そしたら、なんだか納得できなくなって。

 あの日、式場に行ったんだ。

 よくないことだとわかっていたけど。

 やめようと思うたび、鈴を見て、爆笑しかけていたお前の顔がずっと頭をチラついて」

 結局、やってしまった―― と尊は言う。

 いや、ちょっと待ってください、と鈴は思っていた。

 それだと、貴方が気になっていたのは、私じゃなくて、爆笑しかけていた征さんでは?

 もう実家に帰って、ぽすと暮らそうかなー、と思いながら、鈴は窓の外を見る。
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