というわけで、結婚してください!
まだ内装も完成していないようで、業者や従業員が駆け回っていた。
すっきりとした内装だ。
変にゴージャスに見せようとして、ごちゃついたりしていない。
それでいて、ガランとしすぎない程度に落ち着いた調度品がある。
趣味のいいデザインだな、と鈴は吹き抜けになっているホールの高い天井を見上げた。
「ヴィラの方はもう大丈夫ですよ。
ああ、お代は結構です」
と窪田が言う。
「その代わり、気になることや、もっとこうしたらいいと思われるところがありましたら、部屋に備え付けのアンケート用紙にご記入ください」
「……お前、俺をモニターにするつもりか」
と尊が言うと、いやあ、と窪田は顎に手をやり、
「征様と違って、貴方は、細かいことは気にしない人ですからね。
モニターとしては、あまり優秀じゃないと思いますが。
そういえば、今日は征様の結婚式では?」
ホテルからも祝電を送った、と窪田は言う。