絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
好きに使っていいと言われたバスタオルを借りて着替え済ませた。
タオルで髪を拭きながらドライヤーを借りようと思い、洗面台のドアを開けようとしたところで手が止まる。

上杉さん、本気じゃない恋愛をたくさんしてきたって言っていたよね。家に上げた女性もたくさんいるのかも……。

も、もしかしてよくドラマや漫画みたいに、女性の私物が化粧台の中に入っていたりする?
化粧水とか洗顔料とか整髪料とか香水とか……
そういうの、見たくないな。いや、でもないかもしれないし……。

恐る恐るドアを開けると、そこには歯ブラシが一本と、ドライヤーが収納されていただけだった。

「よかった、なにもなくて」

「なにがよかったんだ?」

ホッと胸を撫で下ろした瞬間聞こえてきた声に、心臓が飛び跳ねる。

「きゃっ!?」

悲鳴にも似た声を上げながら目をやると、ドアに寄りかかり呆れた表情で私を見る上杉さんの姿があった。

「ちょ、ちょっと上杉さん!? 酷いじゃないですか、ノックもナシに入ってくるなんて!!」

着替えを済ませた後だったからいいものの、これが裸だったらどうしていたの?

抗議をすると、彼は深いため息を漏らした。
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