絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
「幸せだな、麻衣子の夢を見られるなんて」
ドキッとするようなことを言うと、あろうことか上杉さんは顔を近づけてきた。

このままじゃキスされる……!

「いい加減にしてください! 夢じゃありませんから!!」

パニックになり、私は咄嗟に叫びながら彼の頬を思いっきり叩いてしまった。



どうしよう、非常に気まずい。

あれから急いで準備を済ませ、電車で行くからと言ったのに『道がわからないだろ』と押し切られ、彼の運転する車で会社に向かっているわけだけど……。

チラッと運転する彼を盗み見ると、左頬が赤く腫れていた。

キスされそうになり、思わず叩いちゃったけど力加減ができず、思いっきり叩いてしまい、跡が残っている。

目を覚ました彼にすぐに謝ったけど、家を出ないといけない時間が迫っており、ふたりとも急いで準備を済ませた。

だから怒っているかわからないんだけど……いや、間違いなく怒っているよね。

「あの、ごめんなさい」

沈黙に耐えられなくてもう一度謝ると、上杉さんは「なにが?」と聞いてきた。
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