絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
もう少しだけ上杉さんに甘えてもいいかな? 彼と幸せな時間を過ごしてもいいよね。

そう自分に言い聞かせ、会社へと向かった。



「うん……美味しくできた」

定時で仕事を終え、近くのスーパーで買い物を済ませ、さっそく料理の準備に取りかかった。

上杉さん、早く帰ってくるって言っていたし、あまり手の込んだものではなく、簡単に作れるものにした。

豚肉の生姜焼きにサラダ。きゅうりの浅漬けとレンコンやゴボウ、にんじんのきんぴら炒め。それと具沢山味噌汁。

美味しいって言ってもらえたらいいんだけど……。

準備を進めていると、スマホがなった。帰る時に連絡するって言ったいたし、上杉さんかもしれない。

カウンターに置いておいたスマホを手に取り確認すると、電話の相手は上杉さんではなく、お父さんだった。

「え……お父さん?」

なんだろう、電話なんて。もしかして今すぐ帰ってきなさいって連絡?

そう思うとなかなか電話に出ることができない。こんなのワガママだってわかっている。わかっているけど……今はまだ家に帰りたくない。

そうこうしている間に電話は切れてしまった。

「あっ……」

すぐにかけ直そうとしたけれど、思い留まる。
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