イケメンエリート、はじめての純愛⁇


映司はそのまま寝てしまった。
寝てしまったといっても、明け方まで抱き合っていたから大して寝ていないのだけれど。

映司はうつらうつらの中で、隣で眠る咲子にキスをした。
でも、その直後、がばっと起き上がる。

今、何時だ??

映司はベッドに備え付けのデジタル時計に目をやった。
最悪の事態にさっきまでの夢うつつは全て消え去ってしまう。


「咲子ちゃん、起きて!
今日、平日だから仕事だよね?」


シーツの中でう~んと伸びをしていた咲子も、急にがばっと起き上がる。
その寝起きで乱れたネグリジェ姿の咲子を、映司の獣の本能がとっさに抱きしめキスをする。


「咲子ちゃん、可愛いよ…
今の咲子ちゃん、写真に撮りたいくらい…」


でも、時計を見て真っ青になっている咲子に、そのくだらない映司の言葉は届いていない。


「映司さん、ここから私の事務所まで何分かかりますか?」




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