イケメンエリート、はじめての純愛⁇
「明智君、おじい様がEOCの事を色々聞きたいらしいよ」
映司はさりげなく自然の流れを作って、そのキャピキャピした輪の中に飛び込んだ。
咲子は上手く騙せたが、咲子の母親の美都子は不機嫌そうな目で映司を見ている。
でも、映司はそんな視線は無視をして、明智君に目配せをする。
「あ、はい、分かりました」
映司はホッとしながらその動向を見守っていると、咲子が美都子を思いやってまた余計な事を言い出した。
「あ、それなら、お母さま、私達もおじい様の所へ行って、一緒にお話を聞きましょうか?
映司さんの話では、明智さんはEOCきってのできる人間らしいですよ」
あら、まあ!とか、すごいわね~とか、キャピキャピ談話は終わるどころかまた盛り上がり始める。
咲子に俺は見えていないのか?
映司の切ない表情に気付いた明智君は、すばやく機転を利かしてくれた。
「美都子さん、僕と一緒におじい様のところへ行きましょう。
映司さんと咲子さんは、外のライトアップされた庭園を見てきてください。
ここの庭園はとても美しいとネットで評判でしたから。
そこのドアから外に出られるみたいですよ。
せっかくだから、どうぞ」