イケメンエリート、はじめての純愛⁇
「映司さん、母へ電話をするところまで終わりました」
「了解、じゃ、次の段階へ入るぞ。
まずはインターホンを鳴らすから、俺を咲子ちゃんのマンションの中まで入れてほしい。
それで、また俺が電話をするから、そしたら例のやつをよろしくね」
咲子は緊張で胸が張り裂けそうだった。
でも、このスリル感が、たまらなく楽しい。
こんな風に咲子に冒険を与えてくれた男性は映司が初めてで、そして、この冒険を必ず楽しいものにすると約束してくれた。
映司だからこそ、咲子は全てを任せていられる。
だって、今の咲子にとって、映司はスーパーマン以上の存在なのだから。
咲子はインタホーンの音と同時にマンションの自動扉を開錠した。
そして、しばらく待つと、約束した通りに映司から合図となる着信が入った。
映司は4階のフロアに足を踏み入れて、このマンションのセキュリティ対策がダメダメな事にすぐに気付いた。
築年数が30年以上にもなるマンションなのだからしょうがないと言えばそうなのだが、大切なお嬢様を一人で住まわすにはあまりにも無謀に思えた。