好きって言わせたい〜恋に臆病な彼が本気になったら、溺愛がとまりません〜
ここに勤める利点は、インフォメーションスタッフは土、日曜が会社員の方達と同じくお休みになる。
私達の代わりに、バイトの子たちが入るからだ。応募してくる子達には憧れの場所。だから、彼女らはちゃんと教育を受けてからここに立っている。
アルバイトを雇うのは、そこからいい人材を確保する目的もあるらしい。
5時を知らせる音楽が流れる。
早番の詩織さんの勤務を終わり、「お疲れ様でした」と声をかけ「お先に失礼します」とインフォメーションから出て行った。
さて、残り1時間、6時までが私の勤務だ。
私の後にくる警備スタッフに引き続きの準備をする為に、今日の落とし物をまとめ、日報を記入しなければいけない。そして、6時の音楽を流す前にアナウンスをかけて終了。
さぁ、もう少し頑張るぞ…
今日の仕事を終え、駅構内の通路を通り地下鉄に向かっていた。
すると、鞄の中でスマホが振動している事に気がつき、見てみると神崎 透と表示されてる。
神崎さん…
昨日の今日だ。
驚きながら、慌てて電話に出る。
「もしもし、神崎さん」
『お疲れ様、愛梨』
うわっ、予想外のご褒美だ…
「どうしたんですか?」
『今日、店休みなんだ』
はい、知ってます…わざわざそれを言う為に?