嫉妬深いから

33



「─無理とか言うなよ。」

「え…?」

「俺のことが男として好きになれないなら、仕方ないと思う。

でも問題がお前の中のことなら。
俺は、全部受け止める自信がある。

お前が嫉妬しないような努力もするし、お前がそれで怒っても泣いても、俺はお前を嫌いにならない。

その代わり、俺もお前を束縛するし、ヤキモチを妬く。

お前もそれを受け止めて、許してくれよ。」

最後は悪戯っぽく、ニヤリと笑って。
彼は、カウンターに置いていた私の手を取った。





< 33 / 37 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop