【短】回覧板~小さな繋がり~

無性に悲しくなって、涙が出そうだった。

グッとつばを飲み込み、瞬きを何度もするうちになんとか収まった。


良かった。
こんな道端で泣いてたら変じゃん。


やっと家の前に着いた。

―――え?祐君?

と、見たことない女の子。

長い茶色の髪をくるくる巻いた、高校生。


祐君と似たような制服だ……。

同じ学校かな?

家まで来てるってことは彼女?


……だよね。

いるよね。彼女くらい。

うん、
高校生だもんね。もう大学生になるしね。


…っ。

さっきは、涙我慢できたのにな…。


今度は、だめ。

何回つば飲んでも、
瞬きしても。

ぽろぽろ凝れて止まらなかった。


なんか、あたし。
今日泣きすぎだね。

また目、凄い事になってるんだろうな。


ポツッ。

あたし下のコンクリートだけ、雨が降ったみたいに小さく水玉模様ができた。


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