オトナの事情。
「おい、ルナ…」
『ユキ君』
諌めようと口を開けば、いつも通りに言葉を被せてくる。
『ユキ君は、ルナがいなくなっても、ここにいてくれる?』
「…え?」
一瞬、何を言ってるのか理解できなかった。
『ルナがさ、この家を出て行っても、ユキ君は、ここにいて、ルナのこと忘れないで待っててくれる?それで、ルナが帰って来たら、いつもみたいに、ちゅーしてくれる?ぎゅってしてくれる?』
大きな瞳に涙を溜めて、熱っぽく俺を見つめるから、
「…ルナが悪いよ?」
思わずその場に押し倒した。