オトナの事情。
俺だって、我慢してるんだぞ。
誘惑して来たのは、ルナの方だ。
ギリギリで保っていた理性なんて一瞬で吹き飛んで、いつになく荒っぽく唇を奪って、いつもより深く噛み付いた。
ルナから漏れるアルコール混じりの吐息が、やたらと色っぽくて。
俺はどこまでも溺れていく。
『…ユキ君』
素直に受け入れたくせに、ルナは、コレからというところで、悪びれもせず言う。
『私、処女だよ。』
それで俺は、一気に目が覚めて。
…あー、やらかした。
そう思った時にはもう、ルナは寝息を立てていた。
「…ルナ?え、寝た?!…マジかよ。」
やたら広い家に 俺の声とルナの息づかいだけが響いて、どこにもやり場の無い熱と、言い知れぬ罪悪感とだけが俺の中に残った。