オトナの事情。
「はい、ルナちゃんお疲れ~!」
『ありがとうございました!』
撮影が終わってスタッフに挨拶をしていたルナは、やっとこっちに気付く。
『あー!ユウジ君~!!』
おい、此の期に及んで悠二かよ。
内心ガクッとしながら走ってくるルナを見つめる。
ルナは、きゃー、なんて言いながら悠二とハイタッチをして、それから俺を見た。
『んふふ~。どうですか?』
私服では絶対に着ないようなふわふわのワンピースの裾を少し持ち上げて、はしゃいでクルクルと回ってみせる。
「…綺麗だよ。」
普段は言わないようなストレートな言葉が無意識にこぼれるくらいには、俺はルナに見惚れていた。