溺甘同棲~イジワル社長は過保護な愛を抑えられません~

そんな様子を見た亜衣が、目の前で心配そうに優花を見つめる。
〝困っているアピール〟をしてみる優花だが、亜衣にどうにかできるものではないだろう。


『会うだけでも会ってみたらどう? 今すぐ結婚じゃなくたっていいのよ。まずはお付き合いしてみるとか。予定がなにもないなら、おいしいものを食べる目的でもいいんだから』


もはや優花が口を挟んで拒否することもできない。どんどん母親の言う通りに話が進み、結局は会うことになってしまった。


『それじゃ、土曜日の午後一時よ? すっぽかすのはナシだからね?』


待ち合わせ場所の確認をしてから何度も念押しし、母は電話を切った。
スマートフォンをテーブルに置き、優花は思わずため息を吐く。


「会うとか会わないとかって、どうかしたの?」
「……お母さんからの電話だったんだけど、お見合いだって」
「お見合いって、優花が?」


目を丸くする亜衣に優花が頷く。
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