風が吹いたら
魂が消え、動かなくなった僕のまわりには、

泣き崩れる家族がいて、その後には、なんと僕の葬式

までもが行われていたのだ。

親戚、友達など、僕の知ってる人がたくさん集まり、

みんな悲哀していた。

その中には、僕の大好きな彼女もいた。

悲痛な表情で唇を噛みしめ、嗚咽している・・・。

見かねた学校の先生が彼女に寄り添って

落ち着かせているが、彼女の涙は止まらなかった。

映像は、悲しみに暮れている彼女の姿を最後に

スッと消えていってしまった。

僕は、あの暗闇の中にいた時の感情とは違い、

映像を見た後は 気が狂うほどのパニック状態に

なっていた。

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