風が吹いたら
そう確信した僕は、嬉しくてたまらなかった。

「お前の想いは、しっかり彼女に届いてたんだ。

彼女はあの風で、お前が心配して会いに来た事を

悟ったんだ。会えない時の『風』のワードを

ちゃんと覚えてくれてたんだな。

あれから彼女は前向きな気持ちに切り替えて、

今の幸せに繋がったんだ。

お前は決して失敗なんかしていなかった。

少なくともお前が思ってた以上の風は

吹いていたはずだ。

それに、このまま順調にいけば彼女はあの彼と

結婚だってするだろう。
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