愛しいのは君だけ
「おはよう、シエラ。もう着替える?」
「うーん、別に外に出るわけじゃないから着替えなくてもいいくらいなんだけどね」
「いやいや、お願いだから今すぐに着替えてきてくれないか」
開きっぱなしのドアに寄りかかったままこちらに視線を向けたのはグランスだ。
するとシャルルは、
「じゃあ、さっさと出ていって。グランスがいる前で着替えられるはずない」
そう言ってグランスの腕をグイッと掴む。
「はいはい、分かったから。力強い」
「悪かったわね、強くて」
シャルルにじろりと睨まれたグランスはスタスタと部屋を出ていった。
「グランス、なにか言おうとしてたんじゃないの」
「今すぐ着替えてきてくれないかって言ったのは、グランスでしょ?」
「何かあるわけでもないのに今すぐ着替えてきてなんて言うはずない」
誰かお客さんでも来るわけ……?
ココには私とグランスとシャルルしかいないのに。
「まぁ、そうね。……さて、今日は何色にする?」
「またそれ……。何色でもいい」
「じゃあ、赤」
「やめて、嫌がらせ?」
私が赤い瞳出なかったことを気にしているのに。
「ふふ……っ嘘だって。今日もブルーね」