愛しいのは君だけ
.......でもあまりに無防備で危なっかしいプリンセスに、気付いたら目が離せなくなっている。
色々抱えている彼女の助けになってあげたいとは思う。
けれど.......
「僕がシエラの専属騎士になったら、婚約者にもなるってわけだったよね」
「え?あぁ、そうだな。……急にどうした?」
「僕、完全に周りからロリコンに見られるんじゃないのかな」
だって、14歳も年下のプリンセスでしょう?
.......それにプラスしてヴァーレンクロイツ公爵も権力が欲しかったんだ、と噂されるだろうね。
「ぷっ……あはははッ!お前、そんなこと気にしてたのか??」
「グランス、笑い事じゃない!僕とシエラの歳の差わかってる?!14歳差だからね?」
「14歳差がなんだ。そんな気にすることないだろう」
そう言いきってからの「ま、俺からしたら有り得ねぇけどな」と言うグランスの言葉には思わず殴りかかろうかとも思った。
「でもまぁ、恋愛なんて人それぞれだぞ」
「別に恋愛感情は持ってない」
14歳も年下に恋愛感情なんて湧かない。
それに、欲情もしない。