クラスメイトの告白。


廊下を歩いていくと、音がだんだんと大きくなってくる。


閉まっている音楽室のドアをそっと開けて、ドアの隙間から中の様子をのぞいた。


みんな真剣な様子で練習に取り組んでいる。


音ちゃんの姿を見つけて、私は少しホッとした。


なんだか、いつもより顔色がいいみたい……。


もしかして、赤西さんに紹介された病院へ行ったのかもしれない。


赤西さんに言われたとおり、しばらく、そっと見守ろう。


私は気づかれないよう、静かに音楽室のドアを閉めた。
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