スイート ジャッジメント【番外編、別視点公開しました】

「全部わかってたから病院増やされたりして余計に追い詰められたんだよね。
 友香、前は大学病院の心療内科に通ってたんだけど、今は小さめのクリニックに居るんだよ。
 すっげーサバサバしてるおっさん先生なんだけど、親にも時間とってしっかり現状を話してくれるんだよね。
 元々は、俺があの後通わされた所なんだけど、俺を診るなら友香とも話さないと意味が無いって。で、試しに何回か連れてってみて、良さそうだからって、12月頃にそっちに転院したの」

 言葉を切った湊は、私の表情を確かめるように私を見た。湊もきっと、友香さんのことを話すか昨日から迷っていたんだとと思う。まるで事前に整理していたかのような、説明だった。

「友香……さ。兄貴の事故、直視した可能性が高いって言われたんだ。俺は後ろだったから、ほとんどなんも見えなかったけど、友香は助手席だったから。だから、全部嘘だって思いたい気持ちがもの凄く強かったんじゃないかって。
……とわ、そんな顔しないで?」

 伸びてきた湊の手が私の頬をあやす様に撫でた。海で聞いた話を思い出したら、胸が痛くて、苦しくなる。だって湊は……運転席側は……大破したと言っていた。

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