クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす
調理場は一階にあり、近づくにつれ食器が重なる音や器具を洗うなどなじみのある音が聞こえてきた。
「お、来たな。お前さんがボブロの娘か、えーっと、名前は……」
「初めまして、アンナです。おはようございます」
緊張しながら壁をアールにしたドアのない出入り口から顔を出すと、五十代くらいの小太りの男が笑顔で声をかけてきた。中には数十人の使用人が休む間もなく働いていて、トルシアンの調理場に比べればそこは広々とした空間だった。隅にはひと際大きな石窯があり、煙突が天井につながっている。
(すごい……あれだけ大きければたくさんパンもパイも焼けるわ)
トルシアンにも小さな窯はあったが火力が弱く時間もかかって苦労した。そして見たこともない調理器具や、トルシアンにあるよりも数倍大きな鍋や寸胴にアンナは胸が躍った。
(朝食の配膳は終わった後みたいね)
残飯を捨てているところを見ると、ちょうど朝食の後片付けの真っ最中のようだ。
「お、来たな。お前さんがボブロの娘か、えーっと、名前は……」
「初めまして、アンナです。おはようございます」
緊張しながら壁をアールにしたドアのない出入り口から顔を出すと、五十代くらいの小太りの男が笑顔で声をかけてきた。中には数十人の使用人が休む間もなく働いていて、トルシアンの調理場に比べればそこは広々とした空間だった。隅にはひと際大きな石窯があり、煙突が天井につながっている。
(すごい……あれだけ大きければたくさんパンもパイも焼けるわ)
トルシアンにも小さな窯はあったが火力が弱く時間もかかって苦労した。そして見たこともない調理器具や、トルシアンにあるよりも数倍大きな鍋や寸胴にアンナは胸が躍った。
(朝食の配膳は終わった後みたいね)
残飯を捨てているところを見ると、ちょうど朝食の後片付けの真っ最中のようだ。