再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
遊びに行ったならしばらく戻って来ないよね?


ありえないのに、どうして期待しちゃうのかな。


ガチャッ。


玄関の方で音が聞こえた。


涼真くん!?


「ただいまー!」


ああっ、お母さんだ。


昌磨くんを見てキョトンとしている。


「誰?」


「昌磨くん…お隣の」


「そうなの?てっきり涼真くんと食事に行ったのかと」


「涼真くんもさっきまでここにいたの。今はもう帰ったけど」


帰ったっていうのは語弊があるかな。


まあ、説明するのも面倒だしいいやと思っていると、お母さんの後ろから女の人が現れた。


今度は涼真くんのお母さん!?


「真凜ちゃん夜遅くにごめんねぇ。今朝出る時、鍵を忘れたみたいなの。家の中は真っ暗だし、息子たちもいないのよ。どこに行ったのかしら」


同じ日に鍵を忘れるなんて、似たもの親子!?


< 146 / 348 >

この作品をシェア

pagetop