再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「そこで相談なんだけど…涼真の更生をお願いできないかしら」


「ええっ、あたしが?」


「きっと、真凜ちゃんの言うことなら聞くと思うの。なんだかそんな気がするわ」


何を根拠に!


今日だって振り回されてばっかりだったのに、できるわけがないよ。


「無理ですよ、涼真くんはあたしより一枚も二枚も上手なんで」


「そうかしら?前みたいに、強引でいいのよ」


「前っていうと…」


「小さい時、涼真を尻に敷いてたじゃない!あの勢いで」


そんな感じだったの?


ほんっと恥ずかしい…。


「小さいころのことですよね?もうあの頃とは違うし同じようには…」


「それでもいいの。あの子ねー、真凜ちゃんのこと大好きだったのよ。引っ越した後も、僕もついて行きたいってずっと泣いててねぇ」


あの涼真くんが?


えええっ…。


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