再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
戸惑いと嬉しさと、色んな気持ちが交じり合う。


それでもこうしてることが楽しくて仕方がないのは、涼真くんのことを意識してるから。


知ってる人は誰もいないし、このまま楽しんでいい?


結局、肩を組まれたまま園内を一周する。


降りる時には自然と手を繋いでいた。


「次、あれ乗ろー」


言われるがままに移動する。


密着度がアップする乗り物でも、逆にそれが楽しくなってきてる。


帰る頃にはすっかり仲良くなっていた。


「もうっ、先に行かないでよ」


「さっさと着いて来いよ。ほら」


出された腕にしがみつく。


前から付き合ってるみたいに自然とくっついて歩く。


「そろそろ帰る?」


「もう少し、一緒にいたいな…」


この魔法みたいな時間は…現実に戻ったら消えてしまうかもしれない。


< 177 / 348 >

この作品をシェア

pagetop