再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「朝から涼真に会えて嬉しい~っ」


涼真くんの彼女かなにか?


ドキドキしながら女の子を見るけど、軽く目配せした後なにも触れてこない。


あれあれ、あたしはスルー?


涼真くんは女の子に同調したり、あたしを紹介することもなくただ微笑んでいる。


ふたりはどういう関係なの?


気になって仕方がない。


「一緒に座ろうね」


わぁっ。


躊躇することなく、涼真くんの腕に自分の腕を絡めている。


積極的〜!


今のあたしには、到底無理だわ。


「無理かなー。ほら、友達と一緒だから。空気読めよ」


あたしを見ながら涼真くんが苦笑すると、女の子は顔を思いっきりしかめている。


「涼真のストーカー?」


何っ⁉︎


初対面で失礼過ぎない?


なんなのよ…。


応戦する気満々で、しかめっ面返しでもしようと思っていると、涼真くんが説明してくれた。


「なわけねーじゃん。昨日、うちの隣に引っ越してきた子」


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