再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「嘘つくの下手だな」


かっ…完全に見抜かれてる!


「そんなことないよ。あの看板、懐かしい!なんとなく覚えてる」


ビルの上にある立て看板、実は昨日見たんだけどね。



「あー、あれか。そんな前からあるっけ」


「そうだよ、懐かしい~」


看板の文字は行ったこともない飲食店のもので、特に話題も広がりそうにない。


とりあえず思いつきで言っただけ。


だけど涼真くんは、その付近について丁寧に説明をしてくれる。


「この辺は随分変わったなー。でかいマンションもできて、大型スーパーやコンビニに飲食店、色々増えて便利になった」


以前の景色をあまり覚えてないけど、確かに前は小さなアパートや地域密着型の小売店、そんなものしかなかったかも。


「ま、バイトするには近くでいっかなー」


「バイトしてるの?」


「たまに」


「なにやってるの?」


「秘密」


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