Lonely Heart

ダメだ。
このままだと誰も動こうとしない。

そう思った私はスクバを適当に背負って歩き出す。


「おい」

!?

3人の中の1人が急に口を開いて立ち止まる。
低い声でダルそうに声をかけたのは翔也だった。

「なに?」

少し驚いた顔の私を見てミヤモが笑う

「デコに型ついてるで(笑)」

なっ!!

慌てて携帯の画面を鏡にして自分の顔をみると、長時間顔を伏せて寝ていたからかおデコが真っ赤になって線までできている。

「うるさいわ!」

少し怒った私に、次はこうきが口を開く。

「そんなんええからいつもタバコ吸うてるとこどこなん?」

不機嫌そうに言うから少し腹が立ったけど私はまた歩き出した。


「ここ」

私の唯一の癒しの場所を教えるのは少し嫌な気もしたけど、3人をいつもの"喫煙所"まで案内した。

私がすぐにタバコに火をつけると、他の3人も同じように火をつけた。

モクモクといつも以上に煙が充満する。

ていうか、この学校には火災報知器というものがないのか?

なかったらなかったで問題があると思うんですけど...

なんて1人で考えていたら、少し慣れたのかミヤモが話しかけてくる。
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