Lonely Heart
「瑠奈は地元どこなん?」
「〇野ってとこ。知ってる?」
私の地元は治安が悪くて有名だけど、特に大した所はないし駅までも歩いて30分はかかるし田舎と言えば田舎。
「え!知ってるで!俺中学のとき遊びにいってた!」
まさかの答えに少し驚いた。
「知り合い居てるん?」
私とミヤモは地元の話で盛り上がっているけど、翔也とこうきは携帯をいじりながら会話に入ってこない。
「まさやって知ってる?」
そうミヤモの口から出た名前にまた驚いた。
まさやの父と私の父は幼なじみで、そんでもってまさやは私の初恋の人で中学のときずっと付き合っていた相手。
ファーストキスもまさや。
でも中学3年のときにちょっとした喧嘩で別れた。
「瑠奈??」
ミヤモの呼びかけでハッと我に帰る。
「中学同じやで!」
正直今でもまさやに未練がある。
でもまさやには新しい彼女がいて、付き合っていた事は言わなくてもいいやと思った。
ミヤモも私の表情を見て、これ以上聞かない方がいいと察したのか何も聞いてこなかった。