Lonely Heart
「歌う前に!!現状報告!!」

まぁいつものこと。

高校に入ってお互い学校やら友達付き合いやらでなかなか会うことが減っていたから今の現状を報告しようってワケ。

私達は昔から会う回数が少ないとお互いあった事や愚痴などを言い合う。

お互いへの不満をぶつける事もあった。

でも喧嘩なんかしてこなかったし、こういう関係が楽ですごく居心地がいい。

「まず、めぐから!」

「学校で〜友達できて〜.........」

.........なに?それだけ?

まだあるのかと思い、めぐの顔を覗くとへへヘと笑いながらそれだけだと言う。

まぁたしかに常に何かあるわけでもないけど、言い出しっぺが全然何もないんかい.......

本当にこの子はツッコミどころが満載。

「はい、瑠奈の番!」

とにかくいつでもマイペースなめぐさん。

すぐに私に回ってきた。

「ん〜.......。別にそれってゆうことはないけど仲良いメンバーができて.........」

そして私は、まよ、ほなみ、こうき、翔也、ミヤモの話をした。

それからそのメンバーで夜景が綺麗な公園に言ったことも。

「あと.........」

「あと!???」

話を途中で止めた私に食い気味で聞いてくる。

「うん、そのミヤモって奴と結構気が合って.......まぁ、うん.......」

いや、別にそれだけなんだけど.....

なんでこんな事言ってるんだろうと自分でも分からない。

「え!好きってこと??好きになった??」

好き?

私がミヤモのことを?

いや〜.........

ないない。うん。絶対ない。

確かに結構優しいところあるし、顔も男前だし、笑うと可愛いし、初めて遊んだ日も一緒にいて楽しいと思ったし、気も合うし.......

「だからそれが好きってことやん!!」

「えっ........私の心の声が聞こえるん?」

なに、この子エスパーなの?

「いや、普通にだだ漏れでしたけど。」

あ、そういう事か。

いや、何言っちゃってんだ私!!!!

「いや、今のは口からでたでまかせと言うか、別に好きとかそんなんじゃなくて第1印象みたい...な...?」

誤魔化すように笑う私に、それまたお腹を抱えてまで大爆笑しているめぐ。

何がそんなに面白いのかは少し分かりかねるが、どうやらこんな私を見たのは初めてらしく珍しさと面白さがツボにハマってしまったらしい.......

それから私はまた誤魔化すように歌を入れて勝手に歌い出した。

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