ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~
「……妖斗と暁斗さんはそんなに仲が良いのか」
あ、そこを気にするのか。良かった、助かった。
「紅葉は一人っ子なんだっけ?」
光にぃが言う。
「ああ。まぁ、親父が再婚している可能性もあるからもしかしたら妹や弟がいるのかもしれないけど、たぶん俺は二度と会えないだろうな」
「なら紅葉の兄弟は、俺達だけか」
紅にぃを見て、光にぃは歯を出して笑った。
「兄弟?」
「おう、俺達はもう家族だからな」
「……それ、よくわからない」
光にぃを見てから、紅にぃが呟く。
「ん?」
「親父が俺を育てたのは、俺を使って金を稼ぐためだった。美桜は俺をホストにするために引き取った。じゃあお前らは? なんのために俺を家族にすんの?」
「このアホ紅葉! 俺と同じ高卒の割にとんでもなく頭悪いな!」
光にぃがものすごい勢いで紅にぃを罵倒した。
「いたっ?」
光にぃからデコピンをされ、紅にぃは痛そうに額を押えた。
「はぁ。俺らに目的なんてねぇよ。強いて言うなら、俺は紅葉がこれから一生怪我しないで笑って生きててくれればいいとは思っているから、それを目的と考えることはできるけど」
紅にぃの瞳から、涙がこぼれた。
「ちょっ、え、そんなに痛かった?」
涙を見て、光にぃは心配そうに顔を顰めた。
「違う、痛くない。……俺、暮らすなら何か命令されるのが普通なのかと思ってたから、そうじゃないと思ったら安心して」
ああ、そっか。紅にぃは実の親にも美桜さんにも何かを命令されていたから、家族に命令をされないのって今回が初めてなのか。
「紅葉、俺たちは家族だけどその前に友達だから。友達は命令なんてしないだろ? これなら納得する?」
「うん、する。……ありがとうっ」
光にぃは笑いながら、紅にぃの頭を撫でた。