ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~
「昔の妖斗と似てるな、紅葉は」
「え、俺?」
「ああ。妖斗、俺と会ったばかりの時はすごい尖ってただろ。だいぶ疑ってたよな、俺達のこと。それと似てる」
「……あの時は兄さんが起きてなかったし、売色で死にかけたこともあったから」
兄さんが俺に、ゆっくりと近づいてきた。何かと思って俺も近づいて、兄さんの隣に行く。兄さんは突然、俺の頬をつねった。
「痛い痛い、兄さんっ!」
「死にかけるまで頑張るなよ、もう」
頬を撫でて、兄さんは言った。多分頬が赤くなったから、撫でたのだと思う。
「好きで死にかけてないもん」
「だとしてももう、自分の身体は粗末にするな。わかったか?」
「うん、しないよ」
「……ならいい」
俺の頭を撫でて、兄さんは笑った。
「光輝!」
聖里奈が学校の校門の前に来て、光にぃに声をかけた。
「ああ、聖里奈!学校終わった?」
「うん。光輝は病院行ったのよね? 足は平気?」
「ん、大丈夫。今は痛くもなんともない」
「そう、よかった。あ、紅葉さんですよね?」
聖里奈が紅にぃに近づく。
「はい。えと……」
「初めまして、光輝の彼女の聖里奈です。これから光輝のことよろしくお願いしますね、紅葉さん」
光にぃの顔がボンッとリンゴみたいに赤くなった。
「……はい」
「さ、さて、みんな揃ったし買い物に行くかぁ!!」
光にぃが声を上げる。顔が真っ赤だから、仕切っているのに長男って感じが全然しない。
あ、今は紅にぃが長男なのか。
「ああ、行こうぜ光輝」
翼にぃの声に、光にぃは元気よく頷いた。
「おう。まずはケーキ屋だな。その後にスーパーかデパート行って、ローストビーフとかチキン買うか」
「そんなに買わなくていい」
「紅葉、その選択肢却下な。パーティーはとことん楽しくしないと意味ないから」
そう言うと、光にぃは紅にぃの腕を掴んで、ケーキ屋に向かった。