甘いものには毒を
(バレンタイン開催、恋人対抗競技に参加しませんか)
そんな文字が浮かんでいるが、はじめは何のことかさっぱりわからなく、兼のほうへ目線を移す。
なぜココアをなかなか飲まないのか疑問に思い、顔を傾けている健にコップの中へ指を指す。
そのまま指をたどっていくと、文字が書かれていることに気づき、顔を近づけてきた。
「何、これ?」
「分からない。私が飲もうとした時には既にこう書かれていたの」
「新しいのに変えてもらう?」
「う、うん…」
不安そうな顔をする亜美菜に対し、安心させようと新たなココアを頼もうとしていた。
しかし店員は忙しそうに店のことをしていてなかなか気づいてもらえる様子はなかった。
「大丈夫だよ、これただのクリームで作られた文字だし、気にしないで飲めばいいだけだから」
なかなか捕まらない店員に対して少しイラついてきた様子を見せる健に優しくそういい口をつける。
「そ、そうか?」
笑顔の亜美菜に少しホッとしたようで呼び止めようとしていた手を下げてアイスコーヒーを一口飲む。
そこから始まるチョコの話に盛り上がり、すっかりココアの中に書かれた文字を忘れていった。
ー……
「それじゃあ、明日ね!」
別れ際にそういい手を振る亜美菜に健も振り返す。
そうして1日が終わり帰ろうとしたところに目に売ってしまったポスターがあった。
((バレンタイン開催、恋人対抗競技いざ開幕!!))
記憶の隅に追いやられていたココアの文字を思い出し、なぜここまで眼に映るのか不思議でならない。
そんな文字が浮かんでいるが、はじめは何のことかさっぱりわからなく、兼のほうへ目線を移す。
なぜココアをなかなか飲まないのか疑問に思い、顔を傾けている健にコップの中へ指を指す。
そのまま指をたどっていくと、文字が書かれていることに気づき、顔を近づけてきた。
「何、これ?」
「分からない。私が飲もうとした時には既にこう書かれていたの」
「新しいのに変えてもらう?」
「う、うん…」
不安そうな顔をする亜美菜に対し、安心させようと新たなココアを頼もうとしていた。
しかし店員は忙しそうに店のことをしていてなかなか気づいてもらえる様子はなかった。
「大丈夫だよ、これただのクリームで作られた文字だし、気にしないで飲めばいいだけだから」
なかなか捕まらない店員に対して少しイラついてきた様子を見せる健に優しくそういい口をつける。
「そ、そうか?」
笑顔の亜美菜に少しホッとしたようで呼び止めようとしていた手を下げてアイスコーヒーを一口飲む。
そこから始まるチョコの話に盛り上がり、すっかりココアの中に書かれた文字を忘れていった。
ー……
「それじゃあ、明日ね!」
別れ際にそういい手を振る亜美菜に健も振り返す。
そうして1日が終わり帰ろうとしたところに目に売ってしまったポスターがあった。
((バレンタイン開催、恋人対抗競技いざ開幕!!))
記憶の隅に追いやられていたココアの文字を思い出し、なぜここまで眼に映るのか不思議でならない。