最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
車を降りると、ホテルのスタッフが出迎えた。
「蓮見様、お待ちしておりました」
「こんにちは」と慧がにこやかに挨拶する。
その姿は堂々としていてまるで王子だ。
私も彼の横で軽く会釈する。
スタッフは研修中とは聞いているけど、しっかり教育されている気がする。
フロントに案内されてチェックインの手続きをしていると、カツカツと女性のヒールの音が聞こえてくる。
誰だろうと振り返れば、ショートヘアの綺麗な女性がこちらにやって来た。
どこかで見覚えがあるよう……な。
じっとその女性を見ていたら、慧に笑顔で挨拶する。
「慧、久しぶり」
その声で彼も振り返り、女性を見て頬を緩めた。
「やあ、藤井、五年ぶりだな。いいホテルじゃないか」
「どうもありがとう。父にもそう伝えるわ。そちらの女性はあなたの恋人かしら?」
女性は私に目を向け、また視線を戻すと慧をからかうようにフフッと笑った。
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