最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
お酒も入るし、そこでプライベートのこともよく話すのだろう。
水沢さんの話では、四月に後輩に告られたらしい。
田辺君が咳き込みながら自分のトレーを見るが、「あっ」と呟いて苦しそうな顔をする。
「し、東雲、水くれ!」
彼は顔を歪めながら、私のトレーにある水が入ったコップを掴む。
ああ、水持ってくるの忘れたんだ……ってそれ!?
「ちょっ……田辺君、その水私の飲み……かけ……」
止めようとするも、彼は苦しかったのかその水をゴクゴクと飲み干してしまう。
嘘、全部飲んじゃった。
私は呆気に取られたが、水沢さんは面白そうに目を光らせた。
「田辺さん、狼狽えすぎですよ。その後輩に夜這いでもされました?」
水沢さんが意地悪く言うと、田辺君は顔を引きつらせた。
「や、やめろよ」
凄い、水沢さん。田辺君がタジタジになってる。
でも、彼のその動揺している様子だと、何かあったのかもしれない。
< 152 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop