最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
周囲にいる社員も驚いた様子で私達のことを見ていて、ガヤガヤしていた食堂全体がシーンと静まり返った。
一体何が起こったのだろう。
あまりにナチュラルだったので、慧に何されたかすぐに理解出来なかった。
え~と、今、慧が指で私の口についたソースを指で拭って……自分の口に持ってってパクッて……。
え?ええ〜!?
慧は驚く私を楽しそうに眺めると、チラリと腕時計に目をやり、席を立つ。
「僕は先に失礼するよ」
何事もなかったように爽やかな笑顔でそう告げて、彼はトレーを持ってこの場を去っていく。
慧の姿が見えなくなると、私の周囲にいた女子社員が一斉に「キャア〜!」と叫んだ。
「ちょっと、東雲さん、今の何なんですかあ?」
水沢さんが興奮した様子で聞いてくるが、私も訳がわからなかった。
プライベートでだって慧があんなことをしたことはない。
なのに、何故他の社員もたくさんいる前であんなことをしたのか。
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