最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
慧、爆弾投下しておいていなくならないでよ〜。
「……な、何だったんだろうね。部長に小さい
姪とかいて、つい手が出ちゃったとか?」
架空の姪を出してきて誤魔化そうとするが、彼女は「そうですかねえ」と首を捻る。
背中をスーッと嫌な汗が流れた。
「そうだよ、きっと。田辺君の口にソースがついててても……!?」
何でもいいからその場をしのごうと思いついたことを口にするが、水沢さんにすぐに否定された。
「それはないです。それBLの世界ですよ」
その言葉で「あっ」と間抜けな声を出して口を押さえた。
きっと田辺君にも強く突っ込まれる。
そう覚悟していたのだけど、彼は心ここにあらずといった様子で呟いた。
「そうだな。俺も次の打合せの準備あるから行くわ」
席を立つ田辺君の食器にはまだトンカツが残っている。
そんな彼の後ろ姿を見送ると、水沢さんが頬杖を付きながら言った。
< 155 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop