最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
ホテルに着く間、彼女は学生時代の慧の話をする。
料理が上手でみんなで合宿やキャンプに行くと、彼がいつもみんなの分を作ってたとか、女の子にモテモテだったけど、告白は全部断っていたとか……。
彼女から慧の話を聞かされて、耳を塞ぎたくなった。
……嫉妬だ。
私だって慧が料理が得意なことくらい知っている。
彼はとっても美味しいふわとろのチーズオムレツも作るし、パエリヤだって作る……って、藤井さんと何を競うつもりなのか?
心の中が真っ黒になる自分が嫌だし、怖い。
食事……藤井さんにはっきり断れば良かった。
彼女と一緒にいるのがなんだか辛い。
ホテルの中にあるイタリアンの店に連れて行かれ、個室に案内された。
見るからに高級そうな店。
彼女はこういう世界に生きている。
「何だか気を使って頂いたみたいですみません」
恐縮する私を見て彼女は完璧な笑みを浮かべた。
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