最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
自分の不安を正直に慧に話したら、彼は少し溜め息交じりに言った。
『それで、彼女の言葉を信じたんだ?』
やっぱりがっかりしているような気がする。
私が藤井さんを信じたから?
でも、信じちゃいけないってことは、婚約はしないということ?
「藤井さんに会社の近くでたまたま会って聞かされた時は、ショックで……頭が働かなくて……。慧は御曹司だから政略結婚もあるのかもって信じちゃって……」
必死で言い訳するも、今も頭は混乱していて理路整然と説明出来なかった。
だけど、これだけははっきり伝えたい。
「今はね、慧に直接婚約のことを聞くべきだったって思ってる」
心から反省しながらそう伝えたら、彼は含み笑いをした。
『それじゃあ、面と向かって聞いてもらおうか?』
ん?
面と向かって?
彼の発言に首を傾げると同時に、屋上の扉がガチャッと音を立てて開く。
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