最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
でも、もう悩まないよ。
「お母さん、私を産んでくれてありがとう」
母への感謝の言葉を口にすると、横にいる慧と微笑み合った。



それから半年後、私は慧のマンションにいた。
いや、正確にいえば、彼と一緒に住んでいる。
事故があってから二週間ほどずっと父を看ていたのだが、容態も安定して、兄に『父さんは大丈夫だから、東京に戻りなさい』と笑顔で言われた。
私はもう少しいるつもりだったのだけど、兄にからかわれてしまって……。
『ずっとここにいると、蓮見さんが心配して迎えに来ると思うよ』
おまけに父にも『私はいいから、会社に戻りなさい』と言われた。
父とはぎこちないながらも、話をした。
お互いに謝ってばかりで、会話らしい会話じゃなかったけど、『香澄に会えて嬉しかったよ』と言われた時は、つい泣いてしまった。
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